ペンタ党だけど手放せないNikonD40というカメラは名機なのか

NikonD40外観

※2018年7月3日に公開した記事ですが、作例の追加、及び関連情報の追記やその他修正を行い、2018年11月7日に再度公開しています。

Nikon D40 というカメラ

ペンタ党の私ですが、ふとしたきっかけで購入したこのNikon D40というカメラがとても好きになってしまったというエントリーです。

現時点(2018年)で12年落ちのカメラですが、まだまだ現役です(とはいってもサポートは終了しているので壊れたら終わりです)。一眼レフとしてはコンパクトで、気軽に持って出かけられるということもあって、スナップ用としてかなり出番の多いカメラとなっています。

そんなD40、巷では名機と評価されることも少なくありません。

D40の何がそんなに良いのか、実際に使ってみて感じたことを作例とともに紹介したいと思います。

購入の経緯

友人からおすすめのカメラについて質問を受ける機会があり、他のメーカーのカメラに触れてみたいと思っていた時期に、何気なく立ち寄った中古カメラショップでこのカメラと出会いました。

私のカメラ遍歴【PENTAX編】K-x、K-5IIs、フルサイズ機K-1まで

といっても目に留まった理由は単純で、5,000円という値段です(笑)。

発売日が2006年であることから、購入時点(2015年)ですでに10年落ちのカメラでした。

ボディのみでその他付属品は一切なし(充電器、バッテリーもなし)という商品でしたが、外観含め目に見える範囲は非常にキレイ。その場で確認できる範囲では問題も特になく、状態はかなり良いと判断し、友人に適切なアドバイスをするいう大義名分(言い訳)も後押しして、その日のうちにお持ち帰りとなりました♪

調べてみるとシャッター数は約4,000だったので、かなりの掘り出し物だったと思います。

当然そのままでは使えないため、バッテリーと充電器はサードパーティー製の物を約1,000円で別途購入し、レンズはオールドレンズのNikkor-S Auto 50mm F1.4をヤフオクで購入(約6,000円)しました。

ほんのお試しのつもりだったので、レンズにお金をかけることにはなんとかブレーキがかかりました。この時はまだ知りませんでしたが、非Aiレンズが装着できるカメラだったのはラッキーでした(現行のデジタル一眼レフは非Aiレンズが装着不可のカメラもあるため)。

スペックや特徴

D40:主な仕様 - デジタル一眼レフカメラ | ニコンイメージング
ニコンデジタル一眼レフカメラ「D40」主な仕様について。ニコンデジタルカメラやコンパクトカメラ、ニッコールレンズなどカメラ関連情報も。

主なスペックを抜粋

発売日2006年
有効画素数610万画素
撮像素子APS-C (CCD)
連写撮影2.5コマ/秒
液晶モニター2.5インチ(23万画素)
ファインダー視野率約95%
ファインダー倍率約0.80倍
大きさ(W×H×D)126×94×64mm
重量約475g

十数年も前のカメラなので、最近のカメラに比べればスペックは相当低いです。610万画素というのは、最近のスマホのカメラよりも低い画素数です。連写も2.5コマ/秒と少なめ(自分の指で連射するのと大して変わりません)、液晶も小さく画素数も低いです。

特徴は撮像素子にCCDが使われていること。

最近はCCDではなくCMOSが主流で、画質面ではCCDが有利と言われることが、名機とされる理由のひとつであるとか・・。正直その辺の違いは体感できませんが、写りに関しては非常に満足しています。

なおD40は「デジタル リトル・ニコン」「平成のリトル・ニコン」などと称されることもあるようです。ちなみに元祖リトル・ニコンはフィルムカメラのNikon EMのことであり、その後偶然ではありますがこのカメラも入手することになります。

実際に使ってみて

外観や機能など

ダイヤルやボタンも少なく非常にシンプルです。初めてのNikonでしたが、マニュアル等をみなくても操作で迷うことはありませんでした(というか迷うほどボタンがないとも言えます)。

オールドレンズ(マニュアルレンズ)でのマニュアル撮影しか行わない為、撮影時の設定は「ISO」と「シャッタースピード」くらいしか変更する項目がなく、ボタンの必要性もあまりありません(「ISO」をボタンのみで変更できれば多少は楽かもしれませんがそれほど気になりません)。

[2018.11.6 追記]
fnボタンに設定することで、画面のメニューを開くことなくfnボタン+ダイヤルの操作ででISOを変更できることがわかりました。

グリップ側で使うのは、シャッターとボタンくらいです(露出補正も使う必要がないので)。

NikonD40 外観(前面TOP)

 

液晶のメニューも非常にシンプルです。基本的に変更するのは「ISO」くらいですね。

画素数が低いので、(良い意味で)撮影結果をしっかり確認しようと思うこともなく、露出が合っているかをざっくり確認する程度です。(白飛びはちゃんと表示してくれます)

NikonD40 外観(背面)

良いところ

良く写る

600万画素といっても普通に写る、というかかなり良く写ります

他のレンズを使ったことがないので「Nikkor-S Auto 50mm F1.4」の良さなのかもしれませんが、600万画素という部分でその良さがスポイルされるわけではないということは確かです。

小さくて軽い

ミラーレスほどではありませんが、一眼レフの中では非常にコンパクトで軽く、カメラを持って出かけることが億劫と感じることはありません。

フルサイズであるK-1の場合は、ちょっとした外出などでは持って出ることを躊躇してしまい、その結果D40を選択するといったケースも多いです。

バッテリー持ちが非常に良い

サードパーティー製ということで最初は不安でしたが、全く問題ありませんでした。それどころか、バッテリーの持ちが異常に良くて驚きました。スマホとガラケーのような差を感じます。

マメに充電しなくても、さっと取り出して撮ろうと思ったときでも、常に充電が残っていると感じるくらいです。純正のバッテリーであればもっと持ちが良いのでしょうか。

背面モニターをほとんど見ないこと、マニュアルレンズしか使わない(オートフォーカスの動力が不要である)ことが影響しているかもしれません。

ファイルサイズが小さい

低画素であるが故にRAWのファイルサイズがなんと5MB程度しかありません。RAW現像する際は非常に軽くサクサク処理ができて快適です。

なお、3640万画素のK-1の場合、RAWファイルのサイズは40~50MBとなり、RAW現像が非常に重たくてストレスになっています。

イマイチなところ

上記のとおり、割り切った使い方をしている為、カメラとしては特に不満はありません。

唯一の欠点としては、メーカーのサポートが切れてしまっているということ。壊れても修理ができません。こればかりはしょうがないことなので、壊れないことを祈るのみです。

作例

描写については、レンズ(Nikkor-S Auto 50mm F1.4)に拠る部分が大きいとは思いますが、600万画素だからといって写りが悪いということにはならないというのは充分にわかって頂けるかと思います。
また、マニュアルレンズ使用によりExif情報が残っていないため、F値の記載はありませんが、開放付近の設定が多くなっています。
【追記】AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gの作例も追加しました。

季節の花や自然など

私の場合、色については現像で弄ってしまいますので、「メーカーの色」というのを意識することはあまりありませんが、撮って出しでも割と綺麗な画を出してくれるように思います。

大阪城公園の梅林と大阪城

NIKON D40, AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G [F8.0][1/800s][ISO200]

大阪城梅林

Camera: NIKON D40, Lens: Nikkor-S Auto 50mm F1.4 [1/160s][ISO200]

かすみ草

Camera: NIKON D40, Lens: Nikkor-S Auto 50mm F1.4 [1/2000s][ISO200]

スキー、スノボのお供に

転倒や雪(水分)による故障が怖いのですが、ソフトケース+ビニール袋に入れてバックパックに放り込むだけという雑な扱いでも今のところ問題ありません。

動作不良、故障に繋がることも十分にあり得ますので、おすすめはできません。
スキー場などのロケーションでにおいては、防塵防滴のカメラ・レンズを使用するのが無難です。

雪山

Camera: NIKON D40, Lens: Nikkor-S Auto 50mm F1.4 [1/4000s][ISO200]

積もる雪と青空

Camera: NIKON D40, Lens: Nikkor-S Auto 50mm F1.4 [1/4000s][ISO200]

ポートレート

何気ない日常の様子を撮るのも楽しいです。

Camera: NIKON D40, Lens: Nikkor-S Auto 50mm F1.4 [1/50s][ISO200]

テーブルフォト

高感度は弱いと思われますが、室内でも明るいレンズと組み合わせることでそれほど苦になると感じることはありません。

お茶菓子

Camera: NIKON D40, Lens: Nikkor-S Auto 50mm F1.4 [1/100s][ISO200]

ペット

同く室内ですが、ISO400くらいまでは問題なく使えると思います。

ネムネムなピノ

Camera: NIKON D40, Lens: Nikkor-S Auto 50mm F1.4 [1/125s][ISO400]

物撮り

機会はほとんどありませんが、一応撮れます。

ローライコード

Camera: NIKON D40, Lens: Nikkor-S Auto 50mm F1.4 [1/60s][ISO400]

スナップ

私の場合、一番多いのはこういった日常のスナップでの用途です。ピントも露出もアバウトでゆるい撮影が非常に心地よく感じます。

買い物帰り

Camera: NIKON D40, Lens: Nikkor-S Auto 50mm F1.4 [1/800s][ISO200]

枯れ葉

NIKON D40, AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G [F2.0][1/250s][ISO200]

D40 モノクロスナップ写真 ストリート 親子

NIKON D40, AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G [F10][1/100s][ISO400]

モノクロスナップ写真 ガード下

NIKON D40, Nikkor-S Auto 50mm F1.4 [1/60s][ISO400]

Nikon D40 モノクロでストリートスナップを撮る

まとめ

ちょっとお試しのつもりで入手したD40でしたが、まさかこんなに長く使うことにはなるとは全く思っていませんでした。今では手放すことは考えておらず、壊れるまで大事に使っていきたいカメラの一つとなっています。

バッテリー持ちが良いこと、ファイルサイズが小さいことから、もう1本広角レンズがあれば、旅行の時に最適なカメラになりそうな気がします。(例えば16GBのSDカードの場合、RAWで撮影しても約3,200枚撮ることができる計算になります。)

また、D40で写真を撮るようになってから、趣味で楽しむ分においては、高画素(2,000万画素や3,000万画素)は不要だと感じるようになりました。大きくプリントをする必要がなければ、せいぜい1,000万画素程度あれば必要充分だと思います。

しかしながら、そういったカメラはおそらく需要はなく作られることもないと思われますので、D40をこれからも大事に使っていこうと思います。

なお、購入の目的の一つであったPENTAXとの違いを知ることについてですが、一番気になっているオートフォーカスを試すことができておらず、結局楽しんで終わりという状態になっています。AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gあたりを入手して試してみたいと思っていたのですが、ちょっと前の値下がりの時期を逃してしまったのが非常に悔しいところです。

Nikon公式 / 価格.com

2018.11.06 追記

購入しました!!。ファーストインプレッションはこちら。

作例で見るNikonの単焦点レンズAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gの魅力(秋色に染まりゆく大阪城公園)
撒き餌レンズ、神レンズともいわれるNikonの単焦点レンズ「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8GのD40」のレビュー記事。秋の訪れを感じる大阪城公園の景色を写真に収めて、その特徴や描写について考察します。

コメント

  1. マニュアルフォーカス時はフォーカスエイドが使えるとのことですが、ピントは正確に合いますか?
    またオールドレンズを付けた際は内蔵露出計が使えないとのことですが、露出はどのように決めていますか?

    • コメントありがとうございます。
      フォーカスエイド目安でのピント合わせはかなり精度高いように思います。自分の目と不一致を感じる時もありますが、大概はカメラの方が正確という結果になります。

      露出については、おおよそで撮ってみてモニターを確認し、合っていなければ変更といった具合です。