ついにミラーレスへ?
ペンタ党ってことは一眼レフしかないやんというツッコミは受け付けておりません。
実はペンタックスにも一応K-01というミラーレスはあるんです。すでにディスコンではありますが…。
というワタクシのペンタックス愛はいったん置いておき本題です。
当記事は、最近やたら評判の良い富士フイルムXシリーズが気になり過ぎて、1日レンタルして使用してみたよというお話。
富士フィルム Xシリーズ(とSamyang12mmF2.0)が気になって仕方がない
一眼レフ派の視点でのミラーレス機の使用感、特にEVFについて感じたことをいろいろとレビューしたいと思います。
富士フィルム レンタルサービス
富士フィルムのカメラを調べていると、各サービスステーションで利用できるカメラ・レンズのレンタルサービスを知ることになりました。
なんと当日返却であれば基本的に料金は無料とのこと。
購入を検討してる人にとっては非常に嬉しいサービスです。店頭で実機に触れて試写するだけでは分からないこともあるので、やはり普段の撮影と同じ状況で使用感を体験できるというのは大きいですから。
サービス概要
ポイントを抜粋するとこんなところでしょうか。
- お客様ご本人の写真付き身分証明書およびクレジットカードのご提示をお願い致します。
- レンタル品の同時最大貸出し台数は、お一人様 カメラボディ1台・交換レンズ2本・その他レンタル品2本となります。
- 前予約は承っておりません。
- 撮影のための記録媒体(SDメモリーカード、SDHCメモリーカードなど)はお客さまの方でご用意ください。
対応サービスステーション
利用方法
予約は不可
予約はできず、サービスステーション店頭での申し込みとなります。
先着順でなくなり次第終了となるため、どうしても借りたい場合は、事前に在庫状況を確認したり、当日はできるだけ早い時間に行く方がいいかと思います。
必要なもの
レンタルに必要
- 写真付きの身分証明書
- クレジットカード
撮影に必要
- SDカード(必須)
- モバイルバッテリー&USBケーブル
撮影に必要なものは各自で用意する必要があります。
なお、ストラップは予めカメラに付けられていました。私は利用しませんでしたが、カメラバッグの貸し出しもしているようです。
また、バッテリー関連については、バッテリーは1本で充電器なしだった為、モバイルバッテリーとUSBケーブルは必須かと思います。
せっかく思う存分試すことができる機会なので、バッテリー切れで撮影できないのはもったいないですから…。できればバッテリーが2,3本あればベターなのですが、無料なので贅沢は言えません。
申し込み
サービスステーションで、貸出可能なカメラ・レンズを選び、身分証明書とクレジットカードの提示、申込書の記入を行います。
手続きが終わると、注意事項や操作方法などの説明があります。こちらからの質問についても非常に丁寧に回答・説明して頂きました。
レンタルしたカメラとレンズ
カメラ
富士フィルムのを意識し始めたきっかけはX-Pro2だったのですが、いろいろと調べたり家電量販店などで触れてみた結果、X-E3にたどり着いています。
ということでカメラはX-E3に決定。
X-E3についてはこのサイトで非常に丁寧にレビューされています。
私も何か書こうかと思いましたが、こちらの内容があまりに素晴らしくて書く気が失せました(笑)。
レンズ
レンズについては、まずは標準域の単焦点といことで35mm。
F1.4と悩みましたがXF35mmF2 R WRとしました。
2本目は広角と悩んだ末、神レンズと評価の高いXF56mmF1.2 Rを選択。予習が足りず、APDと非APDどちらにするかと聞かれ、ポカーンとなりましたが、高級な方ということでAPD版を選びました。
X-E3への期待
画質
これはフラッグシップモデルのX-T2やX-Pro2と同じセンサーを搭載しているので、悪いはずがないと思っています。
フラッグシップと同等の画質がコンデジのようなサイズで手に入るという部分に、一番の魅力を感じています。
撮影シーン
やはり小さいことのメリットを活かして、日常のスナップと旅行カメラとしての活躍を想定しています。
旅行の際には、防塵防滴があれば最高だったのですが、残念ながらX-E3は対応していません(それでも総合的に判断して、X-T2やX-Pro2よりも欲しいと思うカメラです)。
ファーストインプレッション
見た目
シンプルかつクラシカルなデザインはかなり好み。買うならシルバーよりブラックを選ぶと思います。
非常にコンパクトで、ミニマリズムを追求したカメラというのは伊達ではありません。
PENTAX K-1との比較
フルサイズの一眼レフカメラとの差は歴然ですね。
OLYMPUS PEN Lite E-PL6との比較
妻所有のミラーレス。(最近ほどんど出番を見ていないような…)
X-E3の方が一回り大きいですが、普段使いのフルサイズ一眼レフに比べれば誤差の範囲ですね。
撮影してみる
家電量販店などで触れたことはあるため、すんなりと使えるかと思いましたが、思った以上に戸惑う部分もありました。
設定はどうすべき?
細かいカスタマイズはともかく、まずは基本的な設定をどのようにすればいいのか。
次のようなスタイルで撮影できるような設定を模索します。
撮影スタイル
- モードは絞り優先
- ファインダー(EVF)で撮影する
- 露出の変更はファインダーを覗いたまま行う(F値、ISO感度、露出補正)
- 撮った写真は背面モニターで確認する(確認したい時だけ)
- メニューの操作は背面モニターで行う
要するに一眼レフと同じ撮り方をしたいわけです。
X-E3に限らず、Xシリーズのカメラは一般的なカメラのような撮影モードはなく、個々の設定の組み合わせによって、実質的に絞り優先、シャッター優先、プログラムオートなどといった撮影モードになるとのことです。
いろいろと試した結果、次のような設定に落ち着きました。
基本設定
- VIEW MODEは「アイセンサー+LCD 撮影画像表示」
- 絞り優先モードの設定
・絞り設定は”A”じゃない方にセットする
・シャッタースピードダイヤルは”A”にセットする - F値はレンズの絞りリングで操作する
- 露出補正は露出ダイヤルで操作する
- ISO感度変更はファンクションボタンに割り当てておいて呼び出す(*1)
(*1) ISO感度は、フロントコマンドダイヤルに割り当てたかったのですが、やり方がわかりませんでした
所感(撮影後)
良いと感じた点
小さい(軽い)
やはり小さいは正義です。これがこのカメラ、及びXマウントのレンズ群を合わせた最大のメリットだと感じました。
画質
必要十分です。私は高画素不要派なので2,400万画素も十分過ぎるくらい。画質自体も噂通り素晴らしいと感じます。また、絶賛されているフィルムシミュレーションについては、いろいろ試してみて面白いなと感じましたが、私自身はやはりRAW現像で追い込みたいタイプなので、評価は特に無しとさせて頂きます。
AF速度が速い
こちらについても、ミラーレスがダメという理由にならない程、十分なスピードを感じました。私の撮影では全く問題ありません。
フォーカスレバーが便利
非常に操作感が良く使いやすいと感じます。
親指のニュートラルポジションに近いことにより、撮影時のフォーカス位置の変更がしやすいです。また、メニューの操作などもテンポよくスムーズに行うことができ、十字キーが省略されていることが全く気になりません。
気になる点
ファインダーのタイムラグ
ファインダーを覗くとアイセンサーが反応し、ファインダー内に像が表示される仕組みとなっていますが、そのタイムラグが非常に気になりました。
ファインダーを覗いた瞬間は何も見えなくて、一瞬遅れてから像が表示されるイメージです。ほんの一瞬ではありますが、さっと構えてファインダーを覗いた瞬間に被写体が見えないというのは、思った以上にストレスを感じます。
普段私が家族を撮る場合、妻がこちらの都合に合わせるといったことは全くありません。自然なままを撮りたいというスナップショットにおいては、この一瞬は非常に大事です。
改善策は?
試してはいませんが、VIEW MODEを「EVF ONLY」にすれば良かったのかもしれません。
そうすることで常にEVFが表示されている状態となり、表示/非表示という切り替え自体がなくなり、結果的にタイムラグもなくなるのではないかと。
しかし、この場合メニューの操作もEVFを見ながら行うことになるような気がします。設定変える際にファインダーを覗くのはあまりスマートじゃない気がします。
EVF
これが今までミラーレスをスルーしてきた一番の理由です。
これまでは店舗内などの屋内でしか試したことがなかったため、屋外での見え方はまた違ったものになるのかと期待していました。
しかしながら、やはり液晶の映像を見ているという感覚がどうしても抜けません。
もちろん、視度調整もしっかりと行っています。くっきりはっきりとしたシャープな像として見えるし、設定が全て反映された撮影結果を確認しながらシャッターを切ることが出来るというメリットもあると理解しています。
それでも、一眼レフのレンズを通した光を直接見るのとは大きな違いを感じます。
キザな言い方をすると、光を見ることができないように感じます。
目の疲れ?
半日の撮影後に目の疲れを感じました。コンタクトレンズ、体調、など他の要素も考えられるため、EVFが原因だとは断定できませんが、ファインダーをずっと覗くような撮影スタイルの場合は影響があるかもしれません。
バッテリー
ミラーレスの宿命だとは思いますが、想像以上に減りが速く感じます。
X-3EはUSB充電ができるのが非常にメリットであると言えますね。今回も休憩中などに充電してしのぐことが出来ました。これについては、バッテリー複数持ちで回避ができるので大きな問題ではありません。
作例
作例については、多くのブログやSNSに溢れていますが、写真ブログということで一応載せさせて頂きます。
画質については、多くの人が絶賛しているということもあり、良くて当然というハードルの高さを設定していましたが、概ね予想通りで良かったです。
キャプションに【RAW現像】とあるもの以外は全て撮って出しです(アンダーで撮ってしまったり、水平が撮れていなかった写真はRAW現像で調整しています)。
XF35mmF2 R WR
撮っていて非常に楽しいレンズでした。AFも速くて快適、そして写りも良くてコンパクト。XFマウント全般に言えますが、明るい単焦点レンズがコンパクトで価格もお手頃なのは非常に魅力的です。
XF56mm F1.2 R (APD)
ボケ感を試してみたい思いが強かったためか、全て開放で撮っていました。
あまり参考にはならないかもしれませんが、神レンズと言われるボケ具合の片鱗は見られたように感じます。
まとめ
噂通り非常に良いカメラです。
Xシリーズはカメラの良さだけでなく、単焦点レンズのラインナップが魅力的であり、X-E3の存在を知ってからは、サブカメラ一式(PEN, D40, K-x, K-5iis)を手放して買い替えることを本気で検討していました。
しかしながら、やはりEVFが自分には合わないかなぁといった部分が払拭できず、まだまだ「ミラーレス最高」といって乗り換えはできないように感じました。
ただ、今回の試用においては、すべての機能を理解して使いこなせたわけでは到底なく、本当の性能・良さを実感できていないのだとも思います。
このレンタルサービスは何回でも利用可能ということなので、また今度レンタルしてみたいと思います。
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