新しいカメラ or 古いカメラ
ついにNikonからもミラーレス機が登場
つい先日、Nikonのフルサイズミラーレス Z7/Z6が発表されました。
ソニーの「α7 (RIII, III)」などの人気、勢いなども留まることを知らず、これからはどんどんミラーレスが主流になっていくのでしょうね。
自分は一眼レフ派
しかしながら、私は(今のところ)ミラーレスよりは一眼レフが好きです。
理由としてはやはり、EVFに馴染めそうにないことが一番。
もちろん、「瞳AF」の機能等は革新的で本当に素晴らしいと思いますし非常に興味はあります。
今までよりも格段に速く、楽にピント合わせが可能になることは容易に想像がつきますが、「それがないと困る」と考える必要もないのかなと思います。
極端な話、5年、10年前のカメラでも、素晴らしい写真を撮ることは可能だったわけです。
例えば、今現在型落ちのカメラなどは、10年前からすれば信じられないくらい高性能なカメラと言えますし、数十年後の未来からみれば、今最新のカメラは大きくて重くて低機能なカメラということになるでしょう。
カメラは変わっても写真は変わらない?
この先、どんどん技術が進歩し、今は想像もつかないようなカメラが登場してくることは間違いありません。(ピント合わせすら必要なく、ピント位置、ボケ具合、ブレの補正まで後処理でできるようになるかもしれません)しかしながら、結局のところ「良い写真」「素敵な写真」というのは、それほど変わらないのではないかと思います。
今現在の最新カメラ・レンズを使っても、過去に撮影された素晴らしい写真に及ばないのは、結局のところ自分自身の技術や知識(さらにはセンスなど)が未熟であるということになります。
もちろん、カメラや写真の楽しみ方は人それぞれです。
私は、必要以上に新しい技術を追いかけたり、振り回されたりすることなく、まずは今ある道具でなんとか工夫しながら「写真を撮ること」自体を純粋に楽しんでいきたいと思っています。
Nikon EM
前置きが長くなってしまいました。
フィルムカメラ「Nikon EM」のお話です。
購入経緯
PENTAXのデジタル一眼レフから始まった私のカメラライフですが、ここ数年はフィルム(銀塩)カメラも使うようになりました。
フィルムカメラをやってみようと思った時に、最初に購入したのが「PENTAX MX」でした。
そのカメラでフィルムを始めて、そのアナログな世界にすっかり魅了されつつあったのですが、早々に入院することになってしまいました。
そして、入院期間の代用として購入したのが「Nikon EM」となります。
この時は、一時的な使用と考えていたため、とりあえず撮れればなんでもいいといった感じで、特にこだわりはありませんでした。
そのため、安くて小さくて見た目的に好みだったこと、すでに「Nikon D40」を所有していて、レンズを共有できると思い、このカメラを購入することに決定しました。(ヤフオクで1,000円で購入)
ところが・・
無知な私は、このカメラは、非Aiレンズは使用(装着)不可ということを全く知りませんでした。
つ、付かない・・。
D40で使用していた「Nikkor-S Auto 50mm F1.4」は非Aiレンズなので、当然ながら使えないという・・
仕方なく「Ai NIKKOR 50mm f/1.8s」を追加購入することになりました。
いい感じ♪
さすが、専用のレンズ(Eシリーズ)いうことでデザインはベストマッチ、そしてパンケーキとまでは言えないまでも短い鏡胴がナイスです。
Nikon EM はこんなカメラ
コンセプト
「Nikon EM」は1980年に発売され、初心者(特にに女性)をターゲットとしたものだったそうです。
愛称は「リトル・ニコン」
キャッチフレーズは「リトル・ニコン」。女性ユーザーもターゲットに入れて小型化と操作の簡略化を重視して設計され、撮影モードは絞り優先AEのみ。ニコン一眼レフの中でオート露出専用なのはこのカメラと後年発売されたAPS規格一眼レフのプロネアSだけである
参照: wikipedia
ちなみに、私が所有するもう一台のニコン機「Nikon D40」は「デジタル リトル・ニコン」「平成のリトル・ニコン」などと称されることもあるようですが、その2台を所有することになったのはただの偶然です(購入前はそれらの愛称すら知りませんでした)。
購入の経緯
デザイン
イタリアの工業デザイナージョルジェット・ジウジアーアーロによるデザイン。
主にカーデザインの実績があるデザイナーで、その中にはあのデロリアンも含まれているそうです。
Nikonはちょうどこのころからの付き合いのようで、F3からF6、そしてD3、D4、D800までそのデザインを担当しているとのこと。
EMについてですが、Fシリーズ等と比べれば当然ですが質感などは劣ります。それまでのニコンらしさといわれる質実剛健、無骨といった雰囲気は全くありません。
悪く言えばチープ感満載です。
しかし・・・
なぜか良いんですよね。
刺さるポイントがどこにあるのか自分でもよく分かりませんが、一時しのぎと思って購入したこのカメラは今もなお手元に残っています。
よく分からない良さというのは、つまるところそのデザインが優れているということなのでしょうか。
ホント不思議です。
仕様
「絞り優先AE専用機」ということで、露出に関してはオートで撮るといったスタイルになります。この辺は女性や初心者をターゲットにしているという所以ですね。
それまでのニコンにはあまりないカメラであると言えます。
よって、基本的に電池がないと撮れない(露出計が働かずシャッターが切れない)ということになりますが、非常用として、1/90秒固定の機械式シャッターも備えており、バッテリー切れの場合であっても撮影は可能となっています。
操作方法等
AE専用ということで、操作方法は至ってシンプル。
基本は、切り替えスイッチを『AUTO』にしておいて、後はシャッターを押すだけでOKです。
逆光時は逆光補正ボタンを押しながらシャッターを切ることで+2段補正されます。
また、(初心者向けの機能として?)、露出オーバー、露出アンダーとなる場合に、”ピッ”という警告音が鳴る仕組みが組み込まれています。(これは無効にするのはできないようです)
作例
ファーストロールで上がってきた写真です。
まとめ
「Nikon EM」はコンパクトで見た目もオシャレで可愛く、操作は絞りを選んでシャッターを切るだけというシンプルで簡単な仕組みとなっています。
そういった気軽に持ち出して使えるところがこのカメラの一番の魅力といえます。
また、デジタル全盛のこの時代に、あえてフィルムで撮影するということは、デジタルとは一味も二味も違う写真の楽しみであると思います。
フィルムを巻き上げ、ファインダーをのぞいて、ピントを合わせてシャッターを切る。
デジタルと違って、一回のシャッターの重みが全然違ってきます。
デジタルでひたすらシャッターを切ることに慣れてしまっていた私は、フィルムカメラの撮影を通じて、「写真を撮る」ということを違う角度から見つめなおすきっかけとなったように感じました。
また、撮った写真がその場で分からないことによる待つワクワク感といったものを感じることができるのもフィルムならではでないかと思います。
そして、フィルムカメラは、その秀逸なデザイン、機械式で動作する精巧な仕組みなど、プロダクトとして惹きつけられるポイントが多く、コレクションするという楽しみも自分の中では増えてきたように思います。
以上、お気に入りのフィルムカメラ「Nikon EM」についてでした。
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